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味噌の豆知識

ひとことで味噌と言ってもいろいろあります

 味噌は色で分けて、赤みそと白みそ(中間のを中味噌という人もいる)原料別に豆みそ、米みそ、麦みそ、それに調合みそとに分けられます。赤みそ、白みそと言う呼び方はみその色に着目したもので、白みそは大豆処理の際に煮るのに対して、赤みそは蒸します。高圧で蒸すと大豆は赤褐色になるのですが栄養分が逃げないという利点があります。次に原料別では大豆に麹をつけた豆麹のみで仕込む豆みそと大豆には麹をつけず、米や麦に麹をつけて米糀、麦糀とし、大豆と仕込んだ米みそ、麦みそに分けられます。(詳しくは下図をご参照下さい。)
 また、これらの味噌を合わせたものを調合みそと呼びます。実際には各地方や各蔵元によって配合も仕込みも熟成も違いますので、甘い味噌も辛い味噌も種々あります。味噌は本来、保存食なのですが、現在は調味料、嗜好品としてとらえられます。原料である大豆や米などは、人が消化吸収できる穀物ですので「おいしい」と感じられる時が出荷の時です。必ずしも完熟させる必要はありませんが、種類によって熟成時期は大いに異なります。

種類による熟成期間の違い
甘口白みそ 約1週間
中辛白系米みそ 1ヶ月〜3ヶ月
中辛赤系米みそ 3ヶ月〜1年
豆みそ 6ヶ月〜2年
種類別の味噌の分布図
種類別の味噌の分布

味噌の効用について

味噌は古くから日本人に親しまれてきました。
鎌倉時代には武士階級を中心に、一汁一菜という現代に通じる主食・副食・汁物の形ができ、味噌が汁物の中心となりました。
以来、約800年間もの間、大豆と米が日本人の命を支えてきたわけです。
ですから、和食の基本である味噌汁は日本人に最適であるといえるのではないでしょうか。

毎朝味噌汁を飲む人に「胃潰瘍」「胃ガン」は少ない

昭和50年代以降は、マスコミに「味噌には胃ガンに対する効果がある」という話がしばしば登場するようになりました。それによると味噌の食用的効用を調査した結果、味噌汁を飲む人は胃かいようにかかる率が低く、味噌にはがんの原因のひとつである、体内の突然変異物質の作用を弱める働きがあるということです。

など。

チェルノブイリ原発事故

昭和61年(1986)4月、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故が発生しました。西ヨーロッパ諸国では「味噌は放射能障害に効果がある」という説が広まって注文が殺到、それまで月間2〜3トンだった輸出量が、6・7・8の3ヶ月には平均14トンにもなりました。

事実、事故後ヨーロッパでは、英国で出版された長崎原爆レポート「ナガサキ・1945」という本が売り切れになったと言われています。この本は、秋月辰一郎氏の著作が現地語に翻訳されたもので、それを読んだ人たちが、味噌を買いに走ったといわれています。

秋月氏自身は長崎原爆の被爆者で、聖フランシスコ病院長を務め、原発事故当時は同病院顧問、長崎平和推進協会理事長でした。「玄米飯に塩を付けて握り、濃い味の味噌汁を作り毎日食べる」という栄養論を述べました。

ザ・ブック・オブ・ミソ

ザ・ブック・オブ・ミソ 「ザ・ブック・オブ・ミソ」は、アメリカ合衆国に味噌ブームを巻き起こした画期的著作です。著者のウイリアム・シャートレフ氏とイラストを描いたアキコ・アオヤギ氏は46年から一緒に東アジアの伝統的食品を西欧に紹介する仕事に携わり、「ザ・ブック・オブ・トウフ(豆腐)」や「ザ・ブック・オブ・シーベジタブルズ(海草)」などを著しています。

二人は昭和49年4月に初来社、以来当社はじめ各地の味噌を研究し、ザ・ブック・オブ・ミソを昭和51年6月に発刊しました。内容は大豆、タンパク質、世界の食糧危機、発酵の驚異といった全般的問題から味噌の調理方法に至るまで微に入り細に入って解説がなされています。著者二人は当社でイラストをはじめ社内の話題をいくつも取り上げました。宮内省御用達や八丁味噌が南極観測に用いられたという記事もあります。謝辞の中に、取材のお世話をした総務部長・金子清の名前もあります。アメリカでこの本が注目を集めたのは、動物タンパクを中心としたアメリカ式食生活がしばしば高血圧や心臓病など好ましくない結果をもたらすのに対し、味噌などの大豆食品ではそうした問題がないという点の紹介だったようです。